プラスチック加工方法

プラスチック板を曲げる加工方法

アクリル、ポリカーボネート、塩ビ、PETなど、プラスチック樹脂の曲げ加工は、その樹脂が軟化する温度まで加熱し曲げるという加工です。

 

下準備

材料に余裕が有るのであれば、感覚をつかむために、練習用の材料を用意すると良いでしょう。

あらかじめ、写真のようなプラスチックカッターで溝を入れることにより、曲げる位置の目印となり、また曲げる際にその部分が曲がりやすくなります。溝を入れるのは、曲げる内側です。溝を入れた反対面を加熱することになります。

材料が厚い場合は、45度のV字型の溝を入れます。溝を入れないと十分に曲がってくれません。

加熱

加熱には、写真のようなヒーターを使用します。ヒーターに貼ってあるのは、テフロンテープで、樹脂材料がヒーターに貼り付くのを防ぎます。

樹脂素材の上に、おもりを置いているのは、ヒーターと樹脂素材を密着させて均等に加熱するためです。

曲げ加工する部分は、十分な範囲で熱を入れる必要が有ります。十分な範囲で加熱できていない場合は、曲げた部分がくぼんでしまいます。材質によって軟化する温度が違いますが、ヒーターの温度を高くし過ぎると十分な範囲に加熱できる前に、ヒーターと接触している部分の温度が高くなり過ぎ、焦げてしまうので注意が必要です。ポリカーボネートのように軟化する温度と焦げる温度が近いものは、温度管理が難しくなります。

板を曲げる

板に力を掛けてみて、板の柔らかさを確認します。十分に加熱できて柔らかくなっているのを確認したら、素早く板を曲げていきます。必要な角度より多めに曲げ、戻しながら調整していきます。

この曲げ方の場合、曲げた外側はRが付きますが、曲げた内側はRが付かない直線的な角になります。

加工動画

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